青い火の燃える怪しい家を捜索【1926.4.25夕 大阪朝日】
大阪で青い火が燃えると評判の家を警察が捜索すると、缶に入った人骨と脳が出てきた。人間の脳を梅毒薬として売っていた疑いで、警察は家の主を追及している。
青い火の燃える
怪しい家を捜索
押入の中から発見した
鑵詰の人骨や脳味噌
大阪浪速区新川町、仲仕〔荷役〕 、佐々木伝吉〔ママ〕方の裏庭で先頃から青い火がもえ上るので、附近の評判となり、芦原署は二十三日夜、同家を包囲し、家宅捜索をすると、押入中のブリキ鑵とミルク鑵の中〔ママ〕人間の骸骨や脳味噌が出て来たので、健吉を引致、取調中である、〔/〕
同人の申立によると、先年、同人の実父、仙矢(七十二)が病死した際、阿部野〔阿倍野〕火葬場で火葬し、それを拾つて来たものであるといつてゐるが、自分が梅毒に罹<かゝ>つたさい、人間の脳味噌で治療したことがあり、最近、附近の清川佐一に梅毒の薬として与へたこともあり、梅毒薬として専門に売つてゐるのではないかと同所〔同署〕で追究中である。
大阪朝日新聞 大正15(1926)年4月25日夕刊・2面